開発ストーリー

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とやまデザイン・トライアル

KANOHARIは富山県総合デザインセンターの「とやまデザイン・トライアル」プロジェクトが起点となり、新光硝子工業と法政大学デザイン工学部システムデザイン学科ヒューマニティデザイン研究室との共同開発によって生まれました。
とやまデザイン・トライアル」プロジェクトでは、様々な商品提案がなされ、実際のガラスを使用したプロトタイプを製作しました。KANOHARIの原型はこの中にありました。
ガラス製のアロマディフューザーは、新光硝子工業の高度なガラスの曲げ加工技術およびサンドブラスト技術と、洗練されたグラフィックデザインが融合し実現したものです。
特別に調合されたエッセンシャルオイルは、新鮮な天然香料による空間演出を手がける精油ブレンダー「HERBAL8」により試作に試作を重ね、KANOHARIだけの唯一無二の香りに仕上げました。

齋藤碧 (さいとうみどり)法政大学大学院デザイン工学研究科
システムデザイン専攻

開発のきっかけと製品コンセプト

とやまデザイン・トライアルワークショップに参加する中で、新光硝子工業株式会社のBtoC製品開発に対する思いに共感すると同時に、同社の高度なガラス加工技術に大変興味を持ちました。
製品はサンドブラスト加工による凹凸や質感から、毛細管現象でオイルが広がることをイメージしこの形状が生まれました。製品コンセプトは、香りを映すガラスのアロマディフューザーで、パーソナルな空間に広がる香りを視覚と嗅覚で楽しんで頂きたいと考えデザインをしています。

グラフィックの制作と今後の展望

ディフューザー表面のグラフィックの制作は、香りとグラフィックのイメージをリンクさせることと、オイルが均一に広がり機能することの両立が重要でした。
それぞれのグラフィックは、全体のバランスを見ながら、何度も調整を重ねることで品質を向上させました。また、製品コンセプトを体現するロゴ、パッケージ、リーフレットなども細心の注意を払って制作しています。将来的には、ガラス製ディフューザーを主とするアロマ製品ブランドとして国内外に浸透し、新たな形状やグラフィックを作り続けていきたいと考えています。

安積伸 (あづみしん)プロダクトデザイナー
法政大学デザイン工学部
システムデザイン学科教授

地方の工芸技術と共に
現代生活に合った製品を開発

法政大学「安積ゼミ」では継続して「産業シーズを発展させたプロダクトとブランドの開発」を軸とした研究を行っています。
これまでも、富山県や新潟県、佐賀県など日本各地に散在する工芸技術を基礎とした産業の協力を得て、歴史や文化、技術を理解しながら、現代生活のための生活機器のデザインを行ってきました。
本プロジェクトでは「とやまデザイン・トライアルワークショップ」の取り組みの一部として、富山県総合デザインセンターより新光硝子工業㈱の紹介を受け、同社の技術を用いた製品デザイン・ブランド開発の機会を得ることが出来ました。

産学コラボレーションし、
持続的なブランド創出

私の研究室では最終的なゴールを社会実装に置き、デザインブランドをプロデュースする事によって持続的なビジネスを確立する方法の研究を行なっております。この度のプロジェクトにおいても、ブランドを持続的なビジネスとして確立することを目指し、国内外の販路を拡大するとともに、新しいグラフィックや香りなどの追加やアップデートを定期的に行い、ブランドとしての新鮮さを保つことが出来ればと考えています。

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